すべてがFになる

森博嗣すべてがFになるを今更ながら読んだ。

個人的にミステリ小説を読むときにはトリックもだがその小説に出てくる人物の考え方や思いに惹かれることが多い。

例えば今まで一番印象に残っているミステリ小説は容疑者Xの献身なのだが、トリックはもちろん石神の、花岡母娘に対する切実な想いに惹かれた。

そういう意味で「F」はトリックも劇中に出てくる考え方が面白かった。

終盤の犀川の章におそらく意図的に現れてきた「人格」というものが面白かった。劇中で四季が言っていた「誰しも複数人格を持っている」という考え方が面白いと思った。

SNSでの複数アカウントや小説家や漫画家などの別名義というのにも近い捉え方かなあと思った。

Wシリーズを読んでいたら四季博士が出てきたしS&Mシリーズを読もうと思っている。(既刊の数をみてめげそうではある)